宇宙監視レーダーについて
山陽小野田市埴生のP3C山陽受信所跡地への宇宙状況監視(SSA)レーダー配置に係る施設整備についての住民説明会が8月28日に開催されました。
中国四国防衛局による住民説明会は2017年11月21日と、この8月28日のたった2回だけ、しかも、ほとんどの市民は何も知らされないままに、秘密裏に宇宙の軍事利用への一歩が踏み出されようとしています。
住民説明会の参加者からは、「レーダー照射の電磁波が人体に影響しないか」「戦闘が起きた場合、監視する設備などが狙われるものだ。テロなどの不安は拭えない」など不安の声がだされ、説明が不十分だとの声が相次いだ。そして、今月12日の市議会でこの問題を取り上げた共産党山田伸幸市議の質問には、TV取材も駆けつけ多くのマスコミも注目。
山田市議の質問に対し、藤田剛二市長は「住民説明会で、住民から不安などの意見があり、市としては防衛省に説明責任を果たしもらう責任がある」とし、「安心安全と言う中で国策として重要な機能を果たすのであれば、しっかりと説明していただけるよう(防衛省に)引き続き働き掛けたい」と答弁。
昨年12月に5年ぶりに改定された「防衛計画の大綱」に、宇宙領域を専門とする部隊の創設が明記され、今年度予算で宇宙状況監視(SSA)体制構築を目指して260億円が計上されている。また、安倍首相は17日、自衛隊高級幹部会同で訓示、航空自衛隊に新設される「宇宙作戦隊」に触れた上で「航空宇宙自衛隊への進化も夢物語ではない」と述べたと報じられています。
極東最大級となった米軍岩国基地に地上イージス計画、そして宇宙監視レーダーと、この山口県が軍事的に大変な役割を押し付けられようとしている時にあたり、県が傍観者でいることは許されません。
この宇宙監視レーダー設置について、県として当該市と密に連携して対応にあたるべきですが、どのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
総務部長答弁
宇宙監視レーダーについてのお尋ねにお答えします。
県では、これまでに、国から宇宙状況監視の必要性や宇宙監視レーダーの整備運用スケジュール等について説明を受け、宇宙空間の安定的利用を確保するため、宇宙ゴミ等を探知・追跡することを目的とするものと認識をしています。
このレーダー施設は、宇宙政策を推進する国が必要と判断し整備をするものであり、あくまでも国の責任において、地元の山陽小野田市や地域住民に対し、その必要性や安全性等を十分に説明するなど、丁寧に対応していただきたいと考えています。
県としては、これまでも、山陽小野田市に適宜情報提供を行ってきており、今後も、市から何らかの要請があれば、連携をして対応してまいります。