Ⅰ、県管理河川の水防災対策は

 

①県管理河川の水害対応タイムラインの策定を

河川の水害対応タイムラインについては、2015(平成27)年の関東・東北豪雨災害、2016(平成28)年の台風10号等による豪雨災害を受け、国土交通省が昨年6月、各都道府県に対して、2021(平成33)年度までに都道府県が管理する中小河川流域市町村が策定するよう通知をし、昨年7月の九州北部豪雨災害で被災した、福岡県が管理する河川流域の市町村全てで、河川のタイムラインが策定されていなかったことをうけ、このような近年の水害を踏まえ、昨年12月、国土交通省は改めて、可能な限り早期に策定の前倒しをするよう依頼する文書を発出しています。
そこで、本県管理河川の水害対応タイムラインの策定について伺います。

国土交通省の通達では、水位の予測が技術的に可能な流域面積の大きい河川を洪水予報河川、流域面積が小さく洪水予報を行う時間的余裕がない河川を水位周知河川と位置づけ、その流域の市町村に対して、水害対応タイムラインの作成を優先すべきとしています。

そこで、まず、そもそもこの聞きなれない水害対応タイムラインなるものを、県民の皆さんに分かり易く一言で説明するには、どういえばいいのか解説をお願いします。

総務部長答弁・・・「水害対応タイムライン」とは、災害の発生を前提に、防災関係機関が連携して災害時に発生する状況を予め想定し共有した上で、「いつ」、「誰が」、「何をするか」に着目して、防災行動とその実施体制を時系列で整理した計画です。

その上で、本県の洪水予報河川は、厚東川・椹野川・仁保川・島田川・錦川・門前川の6河川。水位周知河川は58河川。その他河川が413河川あり、本県管理河川474(厚東・島田・錦はダブり)の全ての河川流域の市町、大きな川のない上関町を除いた、関係流域の18市町が水害対応タイムライン作成の対象になっているようです。

聞くところによると、すでに水防法第15条に基づき、県とこの18市町に気象台も交えた、「県管理河川における大規模氾濫に関する減災対策協議会」が設置されているようですが、この18市町の協議会の議論の進捗状況、市町の水害対応タイムラインの策定状況はどうなっているのでしょうか伺います。

県民の命を左右しかねない重要なタイムラインが未だ未策定であるとするなら、この18市町に対し、本県はどのように協議を進め、早期の策定を求めていくのかも併せてお聞き伺います。

総務部長答弁・・・「減災対策協議会」の議論の進捗状況及び「水害対応タイムライン」の策定状況等についてです。

「協議会」では、円滑かつ迅速な避難のための取組など「地域の取組方針」を、昨年度、18市町ごとに取りまとめたところであり、現在、お尋ねの「水害対応タイムライン」の策定に向けて、国の事例も参考にしながら、作業を進めています。

なお、現時点では、「水害対応タイムライン」は策定を終えていませんが、県としては、早期の策定に向け、市町をはじめ関係機関と連携し、作業を推進していく考えです。

②本県管理河川のホットラインの構築について

2016(平成28)年、台風10号による河川の氾濫により、岩手県岩泉町ではグループホームの入居者を含め、死者、行方不明者が21名に上りました。この際の災害対応の問題点の一つとして、日ごろから河川を管理し専門的な知識を有する県が、避難勧告の発令基準に達したという情報を岩泉町に伝えたにもかかわらず、町長にまで伝わらず、町民に対して避難勧告が発令されなかったことが指摘されました。その後、国土交通省では各都道府県に対し、県が市町村長へ直接、深夜、早朝を問わず情報を的確かつ確実に提供するためのホットラインの構築を求めました。
そこで、国土交通省は、洪水予報河川及び水位周知河川の流域市町村とのホットライン構築のめどを本年梅雨時期までと通知していますが、本県におけるこれらの河川の流域18市町との間において、現時点でどの程度ホットラインの構築が進んでいるのか、その進捗状況をお尋ねいたします。

総務部長答弁・・・「ホットライン」の構築についてです。

本県でも、市町長が行う避難勧告等の発令の判断を支援するため、河川管理者から、必要に応じ河川の状況、水位変化、今後の見通し等を市町長等へ直接電話で伝える仕組みを、昨年度の梅雨入り前に構築したところであり、現在、本格運用中です。  

③県管理河川の洪水浸水想定区域の見直しについて

洪水時の円滑かつ迅速な避難を確保し、水害による被害の軽減を図るため、河川が氾濫した場合に浸水が想定される区域として、洪水浸水想定区域が示されています。昨年発生した九州北部豪雨災害においては、河川の氾濫や土砂災害などにより、死者、行方不明者41名という多くの尊い命が奪われましたが、この九州北部豪雨や、一昨年に発生した北海道と東北での豪雨、25年7月の県北部豪雨など、近年、想定を上回る甚大な浸水被害が発生しています。
そこで、このような状況を踏まえ、河川の洪水浸水想定区域は、台風や梅雨前線豪雨などによるさまざまな事象を考慮した降雨を対象とした区域の指定のあり方について、国においては見直しが進められ、以前は、「河川整備基本方針」に基づいた降雨を対象とした区域指定だったものを、水防法の一部改正が行われ、今後は「洪水浸水想定区域を想定しうる最大規模の降雨を前提として見直す」ことに変わって、「水防災意識社会」の再構築が図られようとしていますが、この方針により作られる、ハザードマップを見て初めて県民の皆さんは防災に意識を巡らされるのではないかと思う訳ですが、この「水防災意識社会」の再構築を踏まえ、洪水浸水想定区域の見直しについて、県としてどのように取り組んでいかれるのか伺います。

総務部長答弁・・・「洪水浸水想定区域」の見直しについてです。

現在、錦川水系や椹野川水系などの流域規模の大きい河川から、順次、見直し作業に着手しており、引き続き、計画的に進めてまいります。

再質問で・・・県河川の水防災対策について、お答えいただきましたけれども、県河川においては、もともと法に基づき定めなければならない河川整備基本方針を県管理106水系のうち策定済は未だ39水系にとどまっているという状況にあることを考えますと、今いきなりというのは、なかなか難しいのは理解はできますけれども、水害対策、水防災対策についてスピード感をもって対策を講じていただくよう強く要請をしておきたいと思います。