2026.3.11 2月定例県議会一般質問
2、人口減少社会における施策の推進について伺います。
地方創生政策の「第3期 山口県 まち・ひと・しごと創生 総合戦略」が、期間を令和5年度 (2023年度)から令和9年度 (2027年度)までとして推進されていますが、4つの政策の基本目標 、①産業振興による雇用の創出、 ②次代を担う人材の育成と新たな人の流れの創出・拡大、 ③結婚、妊娠・出産、子育ての希望を叶える子育て環境の整備、 ④時代に対応した持続可能な地域社会の形成について、ほぼ3年目の現時点での、基本目標の進捗状況および各施策のKPIの進捗状況の検証成果を伺います。また、知事は、この成果をどう捉えていらっしゃいますか?
続いて、総合戦略は、「やまぐち未来維新プラン」と基本的な認識は共通していると思いますが、経済学者で社会問題にも提言し続け、シカゴ大学、東京大学等で教鞭を取った故宇沢弘文氏が提唱した社会的共通資本である①大気、海洋、森林、河川、水・土壌等の自然環境。②道路、交通機関、上下水道、電力・ガス等の社会的インフラ。これには現代では人口知能AIやインターネット等の情報インフラも含むと思います。 さらに、③教育、医療、司法、金融、文化等の制度資本の3つが上げられます。これにも人口減少は大きな影響を与え、これからもさらにそれが拡大することは残念ながら必死の状況と言わざるをません。
加えて世界をリードしてきた米国がアメリカファーストを掲げ、多くの国際機関や加盟条約からの脱退を次々と表明し、戦後の国際秩序は大きな危機に瀕しています。世界各地での戦争や米国、中国、ロシア等の巨大国の専横が目立ち、帝国主義の復活とまで言われる事態となっており、社会的共通資本が破壊されかねない状況になっています。
2つ目の質問です。知事は「まち・ひと・しごと創生 総合戦略」など様々な場面で社会的共通資本である人・物・金・情報を確保活用して行政サービスを展開することに触れられていると思いますが、人口減少や少子高齢化などの影響で社会が大きく変化している現状をどのように認識されていますか?
3つ目です。失われた30年世代(就職氷河期世代)への就労・所得対策や若年層の所得向上や県内定着。結婚支援に直結する施策の充実が喫緊の課題となっています。 国の施策も遅きに失したとはいえようやく具体化されてきました。保育料や水道基本料金の無償化等に取り組んでいる東京都と他の道府県では財政面で大きな格差があり、等しく享受すべき行政サービスにも差が生じています。このことについての見解と今後の取り組みを知事に伺います。
4つ目です。県として人口減少や少子高齢化社会にもたらす山口県の未来の姿をどのように捉え、それに対応するために何に重点をおき取り組んでいくのか?
また、実行に移すための人-物・金・情報をどのように確保活用するのか?知事に伺います。
総合企画部長答弁・・・
(1)総合戦略の進捗状況について
総合戦略の基本目標における5つの指標のうち、若者・女性の雇用の場の創出などの3つは目標のペースで進んでいる一方で、転出超過及び合計特殊出生率の2つの指標については、目標を下回っているところです。
また、重要業績評価指標であるKPIは、約7割が目標以上のペースとなっています。
順調に進捗している指標は多くあるものの、全国的な大企業の採用の活発化や未婚化・晩婚化の進行等の影響を受けている指標もあると考えています。
(2)人口減少や少子高齢化などの影響の現状認識について
本県では、人口減少や少子高齢化が進行し、とりわけ生産年齢人口の減少が顕著となっています。
このことは、様々な分野での人手不足などを生じさせており、企業活動のほか、物流、地域交通、医療、介護などの分野に影響を及ぼしています。
こうした中で、デジタル技術を活用した業務の効率化や生産性の向上、地域課題の解決、行政サービスの利便性向上などの取組も広がっているものと認識しています。
(3)東京都との財政格差について
東京都との財政格差のお尋ねにお答えします。
法人の事業活動・組織形態の変化により、地方法人課税において、東京都とその他の道府県では、税収に大きな偏りが生じており、行政サービスの格差につながっています。
少子高齢化が進み、社会保障を支えている地方自治体の役割が拡大する中、財政力によって地域間で行政サービスに大きな格差が生じることは、避けなければならないと考えています。
このため、県においては、税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築を図るよう、これまでも国に要望してきたところであり、引き続き必要な対応を行ってまいります。
村岡嗣政・知事答弁・・・
(4)人口減少や少子高齢化への対応について
中嶋議員の御質問のうち、私からは、人口減少社会における施策の推進に関して、人口減少や少子高齢化への対応についてのお尋ねにお答えします。
人口減少・少子高齢化社会にあっても、持続可能で活力ある山口県を創っていくためには、強い産業による経済面での成長と、その成長を暮らしの安心へと繋げ、互いに高め合いながら、社会全体が持続的に発展していく「成長と安心の好循環」を実現していくことが必要であると考えています。
このため、産業力を強化し、GX産業拠点の形成や半導体等の成長産業の集積などを進め、本県の「稼ぐチカラ」を高めていきます。
そして、県民の「人生100年を支える『安心』」を確立するため、産業力の強化で得られた果実を、子育てや教育、医療、福祉、地域交通など、県民生活を支える様々な分野に行き渡らせます。
これらの取組を実施する上で、国の政策と連携するとともに、市町や企業等の多様な主体と一体となって、必要な人材を確保し、地域資源を活用しながら進めることとしています。
また、県づくりを支える行財政基盤の強化に向けた新たな行財政改革や、AI等のデジタルの活用を推進するデジタル改革にも、引き続き取り組んでいくこととしています。
私は、このような取組により、人口減少や少子高齢化に対応し、「成長と安心の好循環」の実現に向けて取り組んでまいります。