2019年2月定例県議会

1 地域内経済循環システムの推進について

(1)寂れゆく周縁地区への処方箋について

質問の第一点は、2016年2月定例会で地方創生との関連で質問しましたが、「田園回帰1%戦略」について。再度お尋ねします。 若者らの地方移住、『田園回帰』で移住先にえらばれているのは、『田舎の田舎』。都会を卒業した若者が向かう先は、『ミニ東京』のような地方都市ではなく、田舎の田舎なのだ、そうです。  具体的には、地域経済再生のための地域内経済循環システムの推進について伺います。 地方に暮らす者として、寂れたシャッター通り、小・中学校の統廃合、バス・鉄道路線、離島航路の減便・廃止、ふえる空き家、耕作放棄地、壊れる集落の自治機能等の現実。 わが故郷の埴生地区においても事態は深刻で、唯一営業していたスーパーマーケットが今月をもって撤退、かかりつけ医院が提唱されながら無医地区になって、高齢者は買い物・医療難民状態に陥っている現実。これをどうするのかが焦眉の課題です。具体的処方箋が求められています。 紹介した埴生地区のような例は、市町村合併によって寂れゆく周縁地区の典型例だと思われますが、こうした事例に対して、県としてどのような処方箋をお考えか、先ずはお尋ねします。

村岡知事答弁

中嶋議員の地域内経済循環システムの推進に関する御質問のうち、私からは、寂れゆく周縁地区への処方箋についてのお尋ねにお答えします。 お示しの埴生地区など都市周辺部の大半を占める中山間地域では、急速な人口減少や高齢化に伴い、地域や産業の担い手不足や、地域のコミュニティ機能の低下等により、集落機能の維持が困難な地域も生じるなど、大変厳しい状況となっています。 このため、私は、「中山間地域づくりビジョン」に沿って、市町等と連携しながら、中山間地域の振興に関する様々な対策を総合的に講じてきたところです。 具体的には、集落機能の維持・活性化が重要であることから、地域を支える人材の育成や、交流拠点の整備、生活交通対策などをソフト・ハード両面から支援し、広域的な範囲で集落機能や日常生活を支え合う「やまぐち元気生活圏」づくりを推進しています。 また、日常生活の維持すら厳しい地域においては、本年度創設した特別対策事業により、交通弱者や耕作放棄地など、緊急に対策を講じる必要がある課題について、デマンド交通の導入や農作物栽培の復活など、集中的な支援を実施しているところです。 私は、こうした取組を通じ、市町や関係団体等と連携しながら、住民が慣れ親しんだ地域で、いつまでも安心して暮らし続けることのできる、元気で活力ある地域づくりの推進に取り組んでまいります。