3.(2)(3)防災・減災対策について

2020.7.1 6月県議会一般質問

(2)ダムの堆砂対策及び事前放流の取り組みの現状について

(3)洪水浸水想定区域の見直しについて

昨今の豪雨被害の頻発に伴いダム操作において、利水目的の容量部分も放流することで洪水調節できる量を一時的に増やす事前放流の実施がしばしば話題となっていましたが、4月22日に国土交通省は、大雨に備え、ダムにためている発電や水道用などの水を3日前から事前放流するガイドラインを定めました。

そこで、ダムの堆砂対策とも合わせて質問します。ダムの堆砂量が増加すると結果として利水可能量は減ることになる中で、加えて、事前放流が実施されることになった場合には、さらに利水可能量が減ってしまう恐れが生じることとなり、本来ダムが持つ利水機能が十分に発揮されないことも懸念されます。

堆砂そのものを防ぐことはできないと思いますが、その増加のスピードを抑え、利水可能量の減少を極力防いでいくことは、事前放流をする場合の利水への影響をいくらかでも小さくできるという面から、広い意味から利水にもつながるダム機能の維持になると考えます。

ダムの堆砂対策及び事前放流の取り組みの現状について、伺います。

関連して、市町では想定し得る最大規模の降雨を前提とした洪水ハザードマップの改定作業が行われていると思いますが、対象となる66河川のハザードマップの基礎となる洪水浸水想定区域の見直しの進捗状況及び完了予定について、伺います。

土木建築部長答弁・・・防災・減災対策についての数点のお尋ねにお答えします。

まず、ダムの堆砂対策及び事前放流の取り組みの現状についてです。

ダムの建設にあたっては、完成後100年間に堆積する土砂の量を想定し、洪水調節容量及び利水容量とは別に、堆砂容量を確保しています。

お尋ねのダムの堆砂対策としては、定期的に土砂の堆積状況を把握し、堆砂が進み、ダムの機能を低下させるような状況になれば、適宜、除去することとしており、これまでに厚東川ダムで除去を行っています。

また、事前放流については、国において、5月までに一級水系で事前放流の実施方針等を定めた治水協定を締結することとされ、本県でも、佐波川、小瀬川の2つの水系で締結しています。

次に、洪水浸水想定区域の見直しについてです。

 県では、洪水ハザードマップの対象となる、洪水予報河川と水位周知河川の66河川のうち、錦川水系や椹野川水系など流域規模の大きい河川から、順次、作業を進め、これまでに38河川の見直しを完了したところであり、引き続き、計画的に進めてまいります。

(なお、厚狭川の洪水ハザードマップの見直しは出来ています。)