イージス・アショア(再々質問)

2019年6月議会

 イージス・アショアについて、この間、萩市の行政推進員を使われたということで、萩市長も遺憾の意を表されておられましたけれども、それも非公開のむつみでの説明会で使われたと。こういう点について、県としても、どういうふうにお考えなのか、県の見解をお聞かせをいただきたいというふうに思います。  

 それと、もう一点は、秋田県でいろいろ問題が起きてまして、秋田県知事は、あのような新聞報道があったことで、非常に態度を硬化されていらっしゃることが報道されていますけれども、同時に、秋田県の議会にも説明がされているということですけれども。この点について、山口県議会には、防衛省からの説明資料すら私たち議員には配布をされてなくて、なかなか、判断ができないというような事態にもなっておりますけども、山口県としては、県議会、私たち県議会議員にも、どういう説明がされているかということを求められるおつもりはないのか、お聞かせをいただきたい。

答弁

 まず、萩市のむつみで開催をされた地元説明会について、その案内を市の行政推進員を使ってというか、にお願いをして周知をしていただいたことについてどうかということでありますが、これは、どこまでも萩市の特別職と言いますか非常勤職員でございますので、県として、それについて申し上げる立場にはないと思いますけれども、国においては、そういう非難を招かないようなかたちで、しっかりと対応していただきたいというふうには思います。  

 それから、非公開で開催されたことへの受け止めということでございましたが、住民の皆さんへの説明会の開催については、できる限り公開をして実施することが望ましいというふうには考えておりますけれども、一方で、住民の方から非公開をご希望された場合には、これにお応えをする必要もあろうかというふうに思っております。  

 それから、秋田県の議会への説明と同様に、山口県議会への説明についてされるのかということでご質問がございました。県議会への説明については、私ども執行部の方で、しっかりと質疑にお答えをさせていただくかたちでご説明をさせていただきたいと思います。


イージス・アショア(再質問)

2019年6月議会

 国会答弁で、安倍総理は、「イージス艦の艦上勤務が大変なので、イージス・アショアなら自宅から通えるので非常に楽になる。これは、イージス・アショア、8隻体制になると日本全国をカバーできるけれども、勤務体制が大変だからイージス・アショアが必要なんだと。」 これにかかる費用が、もろもろ含めて現時点でも8千億円はかかるだろうと言われてます。 国保の関連で1兆円は都道府県知事も必要だと要求していましたが、都合、3,400億円で折り合ったということもありますので、そういうふうな費用はこういうことに使わなくて、もっと国民のために使える費用ではないかとこんなふうに思います。  

 それともう一つ、これは、代表質問で井上県議もご指摘になりましたが、ミサイルは北朝鮮から日本へ約10分で到達するだろうというようなことが言われていまして、これを北朝鮮から山口、秋田までの距離を計算してみますと、秒速にすると約2kmだそうです。ただ、これは中距離弾道ミサイルを想定しているということのようですけれども、それではなくて、ロフテッド軌道で真上に上がる大陸間弾道弾であると。これは、もう秒速5km以上、これでは、とてもじゃないが迎撃不可能、今の技術では迎撃不可能だというふうに言われています。このようなことで本当に狙われたら、もし、当たったとしても上空200kmで爆発、命中すると。もし、これに核弾頭が積まれていたら、山口県だけでなく西日本、もっと広い範囲で日本が大変な被害を受けると、そんな危険を冒してまでやる必要はないのではないかというふうに思います。

 そういう面では、私は、先ほど、知事の政治的判断でと申しましたのは、私は前にも質問させていただきましたが、かつて戦後、秋吉台を米軍の爆撃演習場にするという場合に、当時の小澤太郎知事が体を張って、そんなことをされるものなら現地に自ら座り込んででも阻止をするということで、今回の質問でもサイクル県山口で秋吉台は非常に風光明媚なと知事自らがおっしゃった。小澤元知事のような例もあるわけですので、是非、その点についていかがかということを、まず、再質問でさせていただきたいと思います。

答弁

イージス・アショアについての再質問にお答えをさせていただきます。種々ご指摘がございましたけれども、まとめてお答えをさせていただきます。 先ほども、ご答弁申し上げましたけれども、このイージス・アショアの配備については、国の役割と責任に属する防衛政策に係る事柄であります。 県としては、この防衛政策を尊重する一方で、県民の安心・安全を確保する立場から、言うべきことは言うとの基本姿勢の下で、引き続き国に対して住民の思いに寄り添った詳細かつ丁寧な説明を何度でも重ねるよう強く求めてまいります。


イージス・アショア

2019年6月議会

 イージス・アショアは、対外有償軍事援助(FMS)という米国独特の売買方式で契約されます。FMSは、契約価格、納期は見積もりであり、米国政府はこれらに拘束されない、代金は前払い、米国政府は自国の国益により一方的に契約解除できるという不公平な条件で、一般的な商売と異なり、購入する側に著しく不利な内容となっています。 これまでは、輸出産業を守るために農業を犠牲にし、農産物の自由化を進めてきましたが、TPP11の発効により、ほかに提供するものがなくなり、高価な武器を購入し米国の赤字を解消しようとしているのです。  

   防衛省は、イージス護衛艦を8隻体制とすることを既に決めていますので、全国をカバーできるミサイル迎撃体制は整っており、イージス・アショアは過剰な装備なのです。だから、これまで防衛大綱や中期防衛力整備計画にありませんでした。一国の安全保障政策の基軸となる大綱とそれに基づく武器調達計画である中期防衛力整備計画を、国会に諮らず閣議決定で決めるとは言語道断です。

   このような弾道ミサイル防衛システムの計画性とイージス・アショアの配備の必要性について、大きな疑問を持たざるを得ません。このことについて、知事の御所見をお伺いいたします。  

   次に、県民は、電磁波の影響を非常に心配しています。イージス・アショアのハワイの実験場は、広大な土地で、住宅地とは離れており、人的被害がないと言われています。それでも、ハワイの実験場の入り口には「放射線危険区域」という看板があります。ルーマニアの基地の上空も、電磁波の影響を避けるために飛行禁止区域になっています。京都府の京丹後市に米軍のXバンドレーダーが設置されていますが、ドクターヘリが9回もレーダー波を止めてほしいと願い出ています。強烈なレーダー波を出すので、周辺は6キロメートルの幅で6キロメートルの高さまで飛行禁止区域になっています。むつみ演習場にイージス・アショアが配備された場合、ドクターヘリや消防防災ヘリコプターによる海難事故の救出に影響は出ないのでしょうか。  

  防衛省がイージス・アショアに採用するのは、アメリカロッキード・マーチン社の「LMSSR」という開発途上にあるレーダー・システムです。この未完成のレーダー機器を持ち込んでも、正確な環境影響調査はできません。将来、電磁波の影響によって脳腫瘍や小児がん、白血病など、健康を損ねる県民が出た場合、誰が責任を取るというのでしょうか。電磁波の影響調査と健康被害について、知事の御所見を伺います。  

  また、なぜ山口県と秋田県かについて伺います。

    北朝鮮から山口・秋田を直線で結ぶと、グアムとハワイに行き着きます。このため、「グアムとハワイの米軍基地を守る」というほかに理由が見つかりません。日本を守るのではなく、アメリカを守るために山口・秋田は最適地なのです。米国の基地を守るために、なぜ日本が巨費を投じなければならないのでしょうか。このことについて、知事の所見をお伺いします。 15日に阿武町であった住民説明会を防衛省は強制的に打ち切ったそうですし、その前のむつみでは非公開の地元説明会をおこなったり、配備ありきの住民説明会であってはならないと思います。 知事は県民の安心・安全を守るためにも、毅然とした態度を示すべきであります。この議場でイージス・アショア配備に反対を表明するなら、村岡知事は、五十年、いや百年にわたり山口の平和に命をかけた知事として称賛されることは間違いありません。胸にある気持ちを是非お聞かせ願います。

    北朝鮮から山口・秋田を直線で結ぶと、グアムとハワイに行き着きます。このため、「グアムとハワイの米軍基地を守る」というほかに理由が見つかりません。日本を守るのではなく、アメリカを守るために山口・秋田は最適地なのです。米国の基地を守るために、なぜ日本が巨費を投じなければならないのでしょうか。このことについて、知事の所見をお伺いします。

  15日に阿武町であった住民説明会を防衛省は強制的に打ち切ったそうですし、その前のむつみでは非公開の地元説明会をおこなったり、配備ありきの住民説明会であってはならないと思います。 知事は県民の安心・安全を守るためにも、毅然とした態度を示すべきであります。この議場でイージス・アショア配備に反対を表明するなら、村岡知事は、五十年、いや百年にわたり山口の平和に命をかけた知事として称賛されることは間違いありません。胸にある気持ちを是非お聞かせ願います。

答弁

  まず、弾道ミサイル防衛システムの計画性とイージス・アショアの配備の必要性については、いずれも国の防衛政策に関する事柄であり、国民の生命・財産を守る立場から、国が責任を持って判断されるべきものと考えています。  

  なお、お示しのイージス護衛艦に関しては、我が国周辺において警戒監視任務等の所要が大幅に増加する中、8隻体制では、1年以上の長期にわたって防護態勢を取り続けることは困難であるとされています。

 次に、ドクターヘリや消防防災ヘリコプターによる海難事故の救出に影響は出ないのかとのお尋ねです。 この度の国の調査結果では、平素、ドクターヘリ等の緊急ヘリの運航に影響はなく、万が一にも運航に影響を与えることのないよう、今後、関係者と協議の上、具体的な連絡調整の手続きを定めるとされています。

  次に、電磁波の影響調査と健康被害についてです。 国によれば、イージス・アショアのレーダー波の影響については、搭載予定のレーダー「LMSSR」を開発中の米国からレーダーの諸元に関して必要な情報提供を受け、これに基づき計算されています。

  その結果として、レーダーから半径230mを超える場所では、レーダー波の強さは国の電波防護指針の基準値を下回ることから、人体への影響はなく安全とされており、また、このことを踏まえて設定する半径230mのレーダーの保安距離は、むつみ演習場の敷地内に収まっています。

 なお、これらについては、今後、県としても確認を行っていくこととしています。 次に、米軍の基地を守るために、何故日本が巨費を投じなければならないのかとのお尋ねです。  国からは、イージス・アショアは、あくまでも我が国の防衛のために配備をするものであり、むつみ演習場と秋田の新屋演習場に配備できれば、弾道ミサイルの脅威から24時間365日、日本全域を守り続けることができるとの説明を受けているところです。

 次に、県民の安心・安全を守るためにも、毅然とした態度を示すべきとのお尋ねです。  県としては、国の役割と責任に属する防衛政策を尊重する一方で、県民の安心・安全を確保する立場から、言うべきことは言うとの基本姿勢の下、引き続き、国に対し、住民の思いに寄り添った詳細かつ丁寧な説明を何度でも重ねるよう、強く求めてまいります。


上関原発建設計画

2019年6月議会

 2月県議会定例会における私の質問に対する答弁は、「…公有水面埋立法第8条に定める補償は既に完了しており、その補償後に漁業を始めた方がおられたとしても、公有水面埋立法上は、年月の経過により、改めて補償をする必要はありません。」でした。  

  そこで改めて反論し、見解を伺います。  第一に、埋立免許は「事業者と公の関係」においてなされる手続きであり、「事業者と民の関係」には何の関連もないということです。  中国電力は、2008年10月22日に埋立免許を取得しました。しかし、公有水面埋立法は「埋立事業者が埋立免許を得ても埋立で損害を受ける者に補償しなければ埋立工事に着工できない」旨規定しています(第8条)。 上関原発では、祝島の漁民が漁業補償金の受領を拒否し続けているために、中国電力及び山口県漁協は、なんとかして祝島漁民に補償金を受け取らせようと画策してきましたが、祝島漁民がいまだに受領を拒み続けているのです。  祝島漁民が補償を受け取らない限り、埋立工事に着工できない。これは「事業者と民の関係」であり、「事業者と公の関係」において埋立免許が再延長されたところで、それとは全く関連なく存在し続ける関係です。この点をまず押さえておきたいと思います。

 第二に、中国電力が上関原発埋立を実施できる権利が既に消滅していることです。  公有水面埋立法が「埋立事業者が埋立免許を得ても埋立で損害を受ける者に補償しなければ埋立工事に着工できない」旨規定しているのは、埋立事業により損害が発生し、損害を受ける者がいるからです。埋立事業により損害を受ける者と補償契約を交わし、補償を支払って、初めて損害を与える埋立事業を実施できるのです。  ところが、中国電力と漁協等との補償契約は、2000年4月27日に交わされたものです。2000年4月に交わした補償契約で補償を支払ったのに、それから20年余り経って埋立事業を実施できるものでしょうか。  もちろん、答えはノーです。2000年4月時点で漁業を営んでいた者と2019年時点で漁業を営んでいる者とがすべて一致しているはずはありません。2000年当時漁業を営んでいても、2019年時点では廃業したり、亡くなったりしている漁民は何人もいます。逆に、2000年当時漁業を営んでいなくても、その後漁業を営み始めた漁民も何人もいます。 ですから、中国電力が今後上関原発建設のために埋立を実施するには、埋立事業実施時点において漁業を営んでいる漁民に新たに補償しなければならないのです。

 第三に、公有水面埋立法に基づくだけでも、以上のように、上関原発埋立実施には新たな漁業補償が必要と言えるのですが、さらに民法の「時効」の規定があります。  中国電力が、漁業に損害を与える埋立事業を実施できるのは、補償契約に基づいています。中国電力が補償を支払うことと漁民が埋立を認めることの両方が補償契約に規定されているので埋立を実施できるのです。いいかえれば、中国電力が埋立を実施できる権利は、契約に基づいて契約の相手方に要求できる債権なのです。 ところで、民法によれば債権の消滅時効期間は10年です(167条1項)。契約を交わしても、契約に基づく債権を10年間行使しなければ、その債権は時効により消滅するのです。したがって、2000年4月27日補償契約から19年以上も経った今、中国電力が上関原発埋立事業を実施できる権利は、とっくに消滅しているのです。  

 以上、2月議会での答弁に反論したうえで、改めて次の5点について伺います。

①公有水面埋立法第8条が、埋立工事に着手するに先立って埋立事業者が漁業権者に補償すべきことを規定しているのは、何故か。埋立工事が漁業権を侵害するからではないのか。

②漁業補償契約に基づき漁業補償を支払えば、なぜ埋立工事に着手できるのか。 漁業補償契約が、⑴埋立事業者が漁業権者に補償する、及び⑵漁業権者が埋立事業者の埋立事業に同意する、という二つの項目を含む双務契約として結ばれるからではないのか。

③埋立事業者が埋立事業を実施できる権利は「漁業補償契約に基づく債権」にあたると考えられるが、如何か。

④ 漁協は加入脱退自由の団体であるから、漁協に加入しない漁民が存在し得る。 従って、漁協が契約当事者であるような漁業補償契約の効力は、漁協に加入していない漁民には及ばないことになるが、如何か。

⑤債権の消滅時効期間は10年である(民法第167条1項)。 従って、2000年4月27日に中国電力と共同漁業権管理委員会・四代漁協等の間 で結ばれた補償契約に基づく中国電力の埋立事業を実施できる権利は、既に消滅しているのではないか。  

 以上の5点について、明快な答弁をお願いします。  

 次の質問は、6月10日に中国電力は公有水面埋立免許の工事竣功期間伸長許可申請書を県に提出。「新規制基準に基づいて厳しくなった断層の評価に対応するために海上ボーリング調査が必要なことが分かった」「海域のボーリング調査が終わるまでは埋め立て工事が実施できない」(毎日新聞報道)として、埋立工事に先立ち、このボーリング調査期間に6ヶ月を要するので3年6月の期間伸長が必要としている。  

 そこで質問は、福島原発事故を受けての新たな原子炉設置許可申請に必要な詳細調査であるのなら埋立以前の話で、これは「一般海域の利用に関する条例」に基づく「一般海域の占用許可」を受けなければならず、公有水面埋立とは別の許認可にあたり、どさくさ紛れのでたらめな工事竣功期間伸長許可申請ではないのか。この点の答弁を求めます。

 6月7日に経産省と原子力規制委員会への申し入れに参加して分かったことは、「原発の新増設は想定していない。根拠は国会答弁等のみで、法的根拠はない」「新規制基準は既設原発のであり、新設の基準は検討すらしていない」ということでした。  

 ようするに、「政府のエネルギー政策は、2030年に30数基程度の原発を動かし、総電力の20~22%を原子力で賄う方針だが、東日本大震災以降、再稼働したのは9基で、新しい原発建設も世論の反発を意識して、政治的に議論を先送りしている。」ということです。  

 そこで、10日に出された中電の申請については、国が原発新設は想定しておらず、新設の新規制基準は検討すらしていないと言っており、したがって、本体着工は絶対にあり得ないのだから、「法律にのっとって適切に審査をし、判断する」ということではなくて、県内世論は上関原発反対の声が多いのを勘案し、知事の政治的判断で、今回の中電申請を不許可にしても政府の方針に沿った処分で、何ら問題なく、知事の英断を求めたいと思いますので、所見をお伺いいたします。

答弁

 上関原発建設計画に関し、漁業補償についての数点のお尋ねにお答えします。 まず、「着手前に漁業者に補償すべきこと」及び「漁協に加入していない者に対する補償の効力」については、これまでも答弁していますとおり、公有水面埋立法上、埋立工事の着手に当たっては、埋立工事の施行区域内の漁業権者に対する補償が必要ですが、漁業権者である山口県漁業協同組合への補償はなされており、その上で、事業者は、埋立工事に着手しています。  

 また、埋立を行う権利は、あくまでも公有水面埋立法の免許に基づくものであり、その他の公有水面埋立法に基づかないお尋ねについては、いずれも、お答えする立場にありません。

 次に、この度の工事竣功期間伸長許可申請に係る2点のお尋ねにまとめてお答えします。 この度の延長申請については、現在、申請内容を精査し、審査を行っているところであり、どこまでも法令に従って、適切に対処してまいります。

 まともな答弁になっていない。安倍政権の「原発回帰の本音」に忖度した山口県知事の意向に、これまた忖度した答弁で話にならない。