自殺問題について(R7.2)

自殺問題について

1月末の厚生労働省の発表によると、2024年の自殺者数は暫定で2万268人、前年より1,569人、7.2%の減少となりました。

我が国の自殺者数は、1998年以降、14年連続して3万人を超える状態が続き、2003年には統計を取り始めた1978年以降で最多の3万4,427人となりましたが、その後は減少し、2012年には3万人を下回り、19年には2万169人まで減少。しかし、コロナ禍に入った20年に増加するなど、近年は、高止まり傾向と言えると思います。

更に長期的な推移で見ると、第二次世界大戦後、1955年前後に自殺者が増加し、1958年に2万3,641人をピークとする最初の山を形成した後、高度成長期には1万4千人台前半まで減少したものの、その後は増加傾向となり、1986年には2万5,667人をピークとする2つめの山を形成し、1998年に急増しています。  その後も高水準で自殺者数が推移し、昨年は2,663人にまで減少した交通事故の死者数に比べ、ここ数年は7~8倍という多さとなっています。

わが国は、若年層の死因の1位が自殺であります。2024年の子どもの自殺者数は過去最多の527人、内訳は小学生15人、中学生163人、高校生349人となっており、15歳から39歳の各世代での死因で自殺が最も多いのは先進国では日本だけに見られる事態で、人口10万人当たりの死亡率も他の国に比べて高い傾向となっています。

本県でも、自殺者数は2009年の409人をピークに減少傾向にあるようですが、依然として年に200人を超える方が自殺に追い込まれている状況にあり、また、29歳以下の若年層や女性の自殺者数が増加傾向となっているようです。

そこでお尋ねします。

本県における自殺の現状をどのように認識し、今後、特に若年への対応を含めた、具体的な自殺対策をどのように進められるのかお聞かせください。

健康福祉部長答弁・・・

自殺問題についてのお尋ねにお答えします。

本県において、依然として自殺者数が多く、若年層や女性については増加傾向にあることは、深刻な状況と認識しており、県では、昨年度改定した第4次自殺総合対策計画に基づき、自殺対策に取り組んでいるところです。

まず、自殺予防を呼び掛けるフォーラムや、いのちの大切さを学ぶ高校生への特別授業により、啓発活動を行うとともに、若者が日常的に利用しているLINEを活用した相談体制を整備しています。

また、中学校・高校の教員等に向け、子どもの自殺予防の研修を実施するとともに、身近な人の自殺の兆候に気づき、適切な支援につなげるゲートキーパーを養成しているところです。

引き続き、啓発活動や相談支援・人材育成に取り組むこととしています。