持続可能な農業を!

農家の成長産業を実現して、若者たちが希望を持って活力のある農山漁村をつくり上げていくことが農業にとっても重要だろうと思っています。そのためには、担い手対策や生産基盤の整備などの施策を有機的に、総合的に実施していくことが大切だろうと思いますし、本県農業を持続的に発展させていくためには、次世代を担う若手の新規就業者を確保し、将来の基盤的担い手として育成をしていくことが基本であろうと、そのような施策を打ち出されているのだと思います。

現状の本県の農家数は、農林業センサスによると令和2年の総農家数は27,338戸で、20年前の平成12年の56,205戸に比べて51.4%も減少しています。実は、20年前には我家も兼業販売農家でした。現在は農地中間管理事業で担い手に耕作してもらえていますので幸せていますが、我が集落のほとんどの兼業農家も、高齢化と儲からないので離農してしまい、しかも、マッチィングが旨くいかず、そのまま遊休農地が増えているのが現実です。

事実、本県の集積率は昨年3月末で31.5%に過ぎず、全国的にも農地中間管理機構の関連予算が、業務が始まって以来7年間で2割弱の238億円が未使用、借り手不足もあって農地集約が進んでおらず、集積率は58%に留まっています。農村を取り巻く状況は、全国どこも、特に山口県では厳しくなる一方です。

そこで、先ず、本県では農地中間管理事業に対する現時点での評価、そして今後の事業展開方策についてお聞かせください。

令和2年の基幹的農業従事者数は16,613人、前回5年前比30.5%減ですし、平均年齢は全国一高い72.3歳であることから、若い就農者の確保は継続的に必要な課題だろうと思います。

そこで、本県での令和2年度までの5年間での新規就農者は583名で、内訳は自己経営246名、雇用就業337名になっています。

農業大学校の令和2年度卒業生35名中、自営就農は2名、雇用就業22名、その他11名です。

新たな担い手を計画的に確保、育成していかなければ本県農業の先細りを防ぐことはできません。

新たな担い手を呼び込むための所得向上策なども、もちろん必要ですが、第1次産業に興味を持ち就業を始めた担い手の定着に向けた対策も同時に必要です。

ここ数年の新規就業者は100名超とはいえ、先の議会での井原議員への答弁では、新規就業者の定着率は自営就農で99%、法人就業で71%でした。本県農業の中核として将来の活躍が期待される農業大学校の卒業生の農業就業率も7割前後と、少し残念な状況です。

そこで持続可能な第1次産業の確立に向け、就業後また入学後のフォローアップ体制、また、受入法人等への対策を含め、継続就業等に向けた取り組みの強化が必要です。

そこで、新年度予算の新規就業者の確保対策および定着促進事業をみると、国の制度改正にあわせた手直しは窺えますが、就業後の財政的支援(給付金の増額や期間延長)や市町が独自に行っている就業助成に県も支援するなどの思い切った予算・施策の展開が求められているのでは、ご所見を伺います。

農林水産部長答弁・・・

まず、農地中間管理事業に対する評価と今後の事業展開方策についてです。

県では、農業の生産性の向上に向け、基盤整備が完了した

全ての農地を担い手に集積できるよう、農地中間管理事業をはじめ、各種施策に取り組んできたところであり、その結果、農地中間管理機構による農地の転貸面積が、中四国地域で最も多くなるなど、一定の成果が得られています。

一方で、小規模・不整形農地が点在する中山間地域などでは、圃場条件の良い地域に比べ、農地集積が遅れている状況にあります。

 こうしたことから、今後とも、基盤整備を着実に進めるとともに、中山間地域などにおいても農地集積が進むよう、引き続き、市町、農業委員会、機構等との連携の下で、国の事業等を活用しながら、農地の流動化と担い手の育成に取り組んでいきます。

次に、就業者に対する思い切った予算・施策の展開についてです。

県では、農業就業者の安定した確保に向け、募集から研修、定着までの一貫した「担い手支援日本一」の取組を進めているところであり、今後も、法人就業者に対して、就業前から就業5年後までの間、本県独自の支援を集中的に行うこととしています。

具体的には、まず、農業大学校の学生に対し、法人就業への理解促進を図るため、法人の活動を紹介するガイダンスを開催するとともに、受け入れる法人とのミスマッチを防ぐためのインターンシップなどを計画的に実施します。

また、法人就業後のフォローアップとして、農業大学校において経営感覚を学ぶための研修を開催するとともに、同世代の就業者がお互いの夢や悩みを共有できるネットワークづくりを支援します。

さらに、就業者を受け入れた法人が、技術や経営ノウハウを次の世代へしっかり引き継げるよう、このたび見直された、国から法人に給付される制度に対し、対象期間や支給額を拡充することとしています。