2026.3.11 2月定例県議会一般質問
4、中小企業支援について
山口県内の企業数の99.9%は中小企業であり、全従業員数の80.9%は中小企業で働いておられ、山口県の経済において重要な役割を果たしています
この中小企業の賃金改定状況をみると、賃金を「引き上げた」または「今後引き上げる予定」とした事業所の割合は増加していますが、「賃金改定に当たり重視する要素」は、「労働力の確保・定着」が2番目多く、原材料費高騰や人件費引上げ分の価格転嫁が十分にできず企業収益が悪化する中にあっても、賃上げを行わざるを得ないという苦しい状況がうかがえる実態にあります。
そこで、新年度予算において、賃上げ環境の整備への支援として、平均4%以上の賃上げを実施した中小企業等への奨励金の支給、1社あたり最大300万円。これはR7年度の100万円より拡充されており評価しますが、これまでの制度創設からの制度利用企業の推移と評価、課題はどうであったのか?伺います。
また、東京都など他県では、人材確保のための奨学金返還支援補助制度が中小企業に特化して実施されているようですが、本県においてもこれらを参考に中小企業の人材確保に向けて、一層支援を充実させるべきと考えますが、御所見を伺います。
次に、労務費や原材料費などのコストが急激に上昇している中、中小企業を始めとする事業者が賃上げの原資を確保し、サプライチェーン全体で適切な価格転嫁を定着させる「構造的な価格転嫁」の実現を目指すために、取引の適正化と価格転嫁の促進を図る法改正が行われました。従来の下請法から大きくルールが見直され、本年1月1日から施行された、略称、「中小受託取引適正化法」、通称「取適法」です。
この「取適法」について、県知事自ら率先して啓蒙・啓発活動を展開されるべきと考えますが、伺います。
(1)賃上げ環境の整備への支援について
令和6年度に創設した初任給等引上げ応援奨励金については、若年層の賃上げを行った中小企業に対して最大100万円を上限に支援するものです。
交付実績は、令和6年度が487事業者、今年度は473事業者となっており、多くの県内中小企業の賃上げを後押しできたものと考えています。
こうした中、関係団体からは支援対象を広げてほしいとの要望をいただいており、賃上げ環境の整備に取り組む企業の、裾野の拡大を図ることが重要と考えています。
(2)中小企業の人材確保支援について
奨学金返還支援補助制度については、本県においても、理系大学院修了者や薬剤師、看護師等を対象として制度を設け実施しており、県内産業を支える幅広い人材の確保に向け、支援を行っているところです。さらに、県内企業が持続的に人材を確保できるよう、令和6年度から、奨学金返還支援制度を導入する全ての中小企業に対し奨励金を支給する制度を設けており、今後とも、こうした制度の活用が進むよう努めてまいります。
(3)中小受託取引適正化法の啓蒙・啓発活動について
県では、適正な価格転嫁や取引環境の改善に向けて、毎年3月と9月の価格交渉促進月間に、経済団体に対して文書要請を行っているところです。
また、この度の法施行を受け、新たにセミナーを開催し、価格転嫁に取り組む中小企業に対して、改正内容の周知を図るとともに、価格交渉のベースとなる原価計算等のワークショップや専門家派遣などにより、適正な価格転嫁に向けた支援を強化することとしています。

